格安SIMとは何か
投稿日: 2017年3月11日 23:05
彼女が旧い電話を新しく買い替えたいというというので、色々聴取していると、
- 現在の端末は一括0円で購入し当初は毎月割が効いていたが、それがなくなったので現状通信費が高いのに遅くて旧い端末
- iPhoneを考えたい
とのことで、高市大臣や北先生の目が光っている状況下でMNPによる貰いは少なくなり、また自宅の固定通信の関係でスマートバリューを捨てるのは勿体無い。私の6sを貸すとこのくらいのサイズ感でも問題ない、との判断で結局7を買ったわけだが、選択肢としてMVNO、格安電話はどうか?との会話で思ったことなど。
格安SIMや格安スマホとはそもそも何か?
辞書的定義
ところで「格安スマホ」でインターネット検索すると、「格安スマホでiPhoneは使えるか?」などと文章が出てくるが、スマートフォンもiPhoneもハードウェアという括りなのに日本語としておかしい。
「格安」について、新明解国語辞典(第六版、p.249)によると、「商品の値段が、普通(の店)より安いこと。」だという。では普通というのは何かということについてだが、格安~の単語自体がまず近年出てきたこと、そして3キャリアでの一般的契約の流れとは違うのだろう、という認識で進めるとする。
「SIM」および「スマホ」についてはわざわざフォローする必要はないが、一応jawpのリンクを記しておく。
ここまでで、普通より安く買える、使えるSIMカード、および普通より安く買える、使えるスマートフォンというように分解できるのがわかる(まあ、ほぼ自明だが)。
類型化してみる
実例として、「格安SIM」「格安スマホ」の定義に含みそうな契約や端末を類型に分けてみる。
- MVNOが提供するSIMカードのケース
- MVNOではないが、MNOより安いためにマーケティング上格安SIMと謳うケース
- MNOとの契約で、維持費が通常より安く抑えられたり、一括0円などで端末代も安いケース
- (格安スマホ)MNOの販売する端末だが、そもそもの販売価格が抑えられているケース
1. MVNOが提供するSIMカードのケース
おそらく世間の標準的な認識がこれなのではないかと思う。SIMカードとセット売りの端末も3万円で売れば24分割すれば1,250円なので、3GB+通話の2,000円前後の契約で割賦組ませても3,000円程度となり、やはりMNOでの契約より安い。
ただし、私のようにiPhoneのような高額な端末にMVNOのSIMを入れるのはトータルでみると高くついているので、端末セットでは格安とまで言えないのではないか。
2. MVNOではないが、MNOより安いためにマーケティング上格安SIMと謳うケース
ワイモバイルのことである。
https://www.ymobile.jp/store/sim/
無料通話時間が違うので一概に比較できないが、ソフトバンクの通話無料のスマ放題の場合、2GBプランで基本料と合計で税抜0円に対し、ワイモバイルの1GB(倍増キャンペーン有)・10分まで無料通話のプランSの通常料金が税抜2,980円(1年間1,980円)なので、辞書的な「格安」とはいえる。
もっともこれも組み合わせる端末次第なのと、MVNOより少し高いか、という感じは否めない。
3. MNOとの契約で、維持費が通常より安く抑えられたり、一括0円などで端末代も安いケース
端末代が純粋に0円ないし極端に安い状態で、かつ回線料金に対する割引が大幅に効くことで、場合によっては毎月の支払いがユニバーサルサービス料のみになってしまった場合が該当する。
が、先にも述べたよう総務省のタスクフォースにより、形式上規制のメスが入り最近は影を潜めてしまったが。
4. MNOの販売する端末だが、そもそもの販売価格が抑えられているケース
「格安スマホ」に限り、NTTドコモのMONOなどが該当する。
MONOは当初から販売金額が税込648円に設定されたことで、代金の安さが取り上げられた。しかし実際には端末購入サポートの適用を受けてこの価格なため、2GBの音声プランとすると、カケホーダイライトプラン+spモード+データSパックで税抜5,500円維持費として必要になってくる。
まとめ
私自身は、これまで例示したようこの単語が多義的に感じられるので使わないようにしている。しかしMVNO等各社のマーケティングのおかげでMVNO=格安SIM,格安SIMとされるようなった以上こう言わないと人に通じないこともあるので、なんだかなと…
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