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クリックホイールのiPodが販売終了になった話

投稿日: 2014年9月17日 9:46

iPhone 6ならびに6 Plus。結局まあ予約ほどはやるだけやっておくかと、IIJmio SIMでの使用も考慮しドコモで6 64GBシルバーをただちにオンラインショップで行った。

iOS 8の対応世代もついに最古のiPhoneとなりいい加減買い替えても良い気はしているし、なにより4sで3G縛りの通信となるので出先でも遅い。5s/5cは多少安くなったとはいえ学内であれ持ってる奴があまりにも多すぎて購入欲も出てこなかったし(まあ5cキヘン一括0円とか出たら飛びついてただろうが)、4.7インチで手の大きい私にとっては使いやすそうだとは思い判断した。
ただまだ予約なので購入に踏み切るかは不明。するにしても年内には行おうと思う。

さては話は飛んだが、ご存知のようこのiPhone 6,6+に合わせHDDを搭載したiPod classicの販売がひっそりと終了した。現在アップルのサイトからもページが消えている。キリがいいので色々書く。

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画像は現在私の持つiPod classic 80GB、iPhone 4s 64GBとtouch 4th 8GBである。この他touch 1st 8GBとiPhone 3G 8GBもあるがちょっと戸棚の奥に行ったかもしれない。nano 2nd 2GBも持っていたが紛失したので手元にはない。

大変この度の終了は残念であったが、まずは最初のモデルの発売以来13年売られ続けていたことに本当にお疲れ様でしたと言いたい。

特徴的なユーザインタフェースであるクリックホイールは、細かい部分の変更を経て機械的にはiPod 4thで完成を迎えた。そして、姉妹モデルを含め円盤を回しボタンを押すという操作は何よりポケットの中での操作性が抜群に良い。iPod 3rdではボタン位置こそ特異的ではあったものの、このホイールが搭載された製品が長きにわたって販売され続けた理由の一つとしてこの操作性、さらにハードディスク搭載による容量面での優位性の2つではないかと考える。

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私がiPodを最初に持ったのは8年前の12月にnano 2ndを親に買ってもらったときだった。突如として居間に呼び出され出頭したところ箱のなかから出てきたのを覚えている。
当時はライブラリも曲が少ない以前に低ビットレートで聴いていたので(今思うと完全に無知すぎた)、まったく2GBでも問題はなかった。iPodにはテキストファイルをぶち込んでメモとして読める機能があり、この当時自分のコンピュータも持っていなかったので、Pod野郎を介してニュースサイトのRSSや2chスレを落として読んでいたりしていた。ただ不満として液晶のバックライトの明るさが一切できなかったのと、1stと比べiPodLinuxやRockboxが当時できずゲーム面などで大変悩んでいた。

その中発表されたのはiPhone(初代)の流れをくむiPod touch 1stだった。7年前の9月のちょうど今頃、まだアップルのイベントがいつあるかも知らなかったのでめざましテレビで今はシンガポールだったか行ってる中野美奈子アナが触れて操作していたのを見て即座にほしいと思いたち4ヶ月後に買った。それでも中学生に36,800円もの資金を集めるのは非常に大変だった。
初代のtouchの箱にはミュージックの再生画面になっていて、確か3種類ほどバージョンが有り、この内の一つがジョン・レノンのLennon Legend収録のImagineを再生していたものだった。店頭で店員にわざわざこれと指定しそのバージョンのものを手にすることができた。

この頃家に無線LAN環境もなかったのでまたそれで悩みもしたが、nanoの頃の不満も解決され、またJailbreakも流行りつつある頃だったのでjailbreakme.comにお世話になったのも覚えている。

touchは5年前の一時期家の中で紛失し使えない時期もあったが、購入から時間もたちそろそろストレージの容量の不満、また電池の持ちについても怪しくなってきた。そこで3年前の1月に多少割安なclassic 80GBを中古で用意したところ、ストレージの問題は今現在も無視できるレベルまでになった。大容量のUSBメモリも安くなってきたとはいえケチっていた頃だったので、iPodをしばしばポータブルHDDとしてThinkPad X60sと組み合わせていたのもこの頃。

touch 4thは突如として親が2年前のLucky Bagのハズレをなんらかの手段で仕入れたらしくその品。メモリが減らされてる上とにかく遅いってのはあるったが、その頃まともに動くiPhoneを持っていなかったのでiOSが必要なことには役立ったとは思う。機会は少なかったが、さて今後どうしていくべきか…

といった遍歴であり、今年3月にバッテリ交換依頼からの新品160GBへの交換も希望していたがそれがかなわなかったため、しばらくはclassic 80GBを使い続けることになると思う。曲の数とデータ量がまとまっている上、これまでiPhoneの楽曲管理もできるiTunesを使ってきたので、他社へまた移るということもないであろう。

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初代からのiPodのコンセプトとして、ライブラリの曲をすべて持ち出すという考えがあった。このため常に大容量HDDを搭載したモデルを投入し、初代は5GBであったものが5年前の最終モデルでは160GBと8年で32倍、いや古い160GBモデルがあるので6年、でそれだけ増えた。プレイリストで絞った曲を持ち出す考えにどうもなれず、私もやはりこの考え方に行き着いたところにあったのが、大容量なclassicだった。

ところが今音楽配信を見渡してみるとどうだろうか。アップルのサービスに限定してみてみても、国内でも去年始まったiTunes MatchとiCloudがあるが、年間契約と高速な回線さえあれば、ズボンのポケットの中にしまいこまれたハードディスクは、雲の上のアップルのサーバにさえあれば良い状態となった。つまり、「音楽を常に手元においておく」考えから「必要なときにクラウドから取り寄せる」という考えがより現実的なものになった。iOSデバイスのミュージックアプリにおいて見ても、クラウド上の曲の再生もできる。

iPod classicにとってまた不幸な話として、搭載されている1.8インチHDDの技術革新も最終モデルが発売されて5年、ほとんど進んでいない。もちろんフラッシュメモリで容量面をカバーするということも不可能ではないが、この役割はむしろiPod touchなどが大きいのではないか。クリックホイールのファンとして、より薄く大容量のフラッシュメモリを積んだ古典的なデザインのiPodがまた出ればとは思うが、前述によりその可能性はかなり低いものであろう。

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最後に話を戻すと、この度発売が終了になったということは大変残念なことだ。それはHDDや音楽の保存先など様々な要因が絡むが、音楽の聴き方をも変わりつつある社会では13年がある種の区切りだったのだろうと思うと納得のついた出来事であった。

P.S. SobaChaのわかめそば先生のポスト。保存アイコンがフロッピーディスクのそれみたいにしばらくは残っていくんだろうな